|
●もうひとつの携帯電話・・・身に覚えのない高額パケット通
信料の謎
WEB110に「携帯電話会社から身に覚えのないパケット通
信料の請求を受けた」という相談が数件寄せられました。通信料は多いもので1ヶ月で10万円。通
話料は平常時どおりで問題はないとのこと。電話会社から提示された通
信記録を調べたところ、本人が寝ている時間帯に使用されていたというケースや、子供が自宅に電話機を置いて学校に行っている間にパケット通
信が行なわれていた等のケースがありました。
さらに最近ではパケット通信だけではく音声通
話でも身に覚えのない高額な請求が発生しています。都内の消費者センターに寄せられたケースでは、70歳過ぎのお爺さんの携帯電話に高額な通
話料の請求が来たというものがありました。実際に通話明細を見せてもらったところ、1日で50件から100件ほどの発信記録がありました。通
話先のほぼ全ては本人には全く覚えのない携帯電話番号かキャリア指定の伝言ボックスでした。通
話時間はいずれも数秒から数分程度で、3〜5分間隔でほぼ終日発信されています。あまりにも不自然な使われ方ですよね。
一体これはどういうことでしょう。
●推理(どうやって?)
可能性としてはいくつか考えれます。
一つは、「本当は使用していた」というケースです。
我々第三者では真実は確認しようがないのですが、前述の「学校に行っている間もパケット通信がされていた」といった事例に関して言えば、キャリア側で追跡調査を行ったところ、やはり該当の時間帯には学校のある場所から電波が送信されていたとの結果が出たそうなので、子供が親に嘘を言っていた可能性が高いですね。
二つ目は電話会社のコンピューターの誤課金です。
最近では銀行でもたびたびコンピューターの誤作動が報じられてるくらいですから、キャリアのシステムに不具合が生じることも否定は出来ません。もしも誤課金であったならば、消費者側で無実を立証するなんて不可能です。
三つ目はクローン携帯です。
海外で採用されている通信規格では現にクローン携帯の制作が可能で、多くの被害が報告されていますが、日本国内のキャリアは口を揃えてクローン携帯の存在を全面
否定しています。日本の規格ではクローンはあり得ないそうです。でも、数年前にドコモが提供していた「親子携帯」って、まさにクローン携帯そのもののような気もするのですが..。
前述のお爺さんのケースでも、このクローン携帯の疑惑があったためキャリアに調査してもらったところ、通話のあった時間帯はすべて本人の携帯電話の周辺2キロメートル以内からの発信だったとの回答があり、疑いは晴れないままでした。
※「クローン携帯」と「カメレオン携帯」
白ロム電話と呼ばれるデータが何も入力されていない工場出荷時の電話機に、実在する別の携帯電話のデータを書き込むことで出来上がるのがクローン携帯です。言ってみれば自分で機種交換をするのと同じ作業です。もちろんそのためのデータは、例えばショップでコピーするなどして入手する必要があります。
しかしご存知のように携帯電話は常に定期的に電波を発信しています。クローン電話を作ると、同じ番号の電波が別の場所から電話会社に送られる事になるため、異常に気づいた電話会社は直ちに両方の電話の利用を停止する措置を行ないます。そこで編み出されたのが(編み出すな)カメレオン携帯です。
これは街中を飛び交う携帯の電波を特殊な装置で傍受しては解析し、次々と異なる番号のクローン携帯へと変身させる代物です。番号が頻繁に変わるために発覚しにくいと言うわけですね。しかしいずれにせよクローン電話は、正規の契約者が電話の電源をオフにしている限りは発見されないものと思われます。
。
この不思議な請求について調べていると、日本情報保全協会<http://www.jip.or.jp>にも昨年の5月以降に同様の被害が相次いで報告されていることが判りました。その中には、「携帯電話を置いて出掛けた日にもパケット通信をしたことになっていた」という事例もあるように、もしそれが本当であったならばクローン被害か誤課金としか考えられないものもあります。
●推理(誰が?)
実は子供が嘘をついていたとか、キャリアの誤課金のケースを除くと、いったい誰が何の目的で他人の携帯電話を使用しているのかという疑問が沸いてきます。
パケット通信のみが使用されていたケースでは、キャリアの通信記録では時刻とパケット料しか記録されていなかったために、何に使われたのかを確認することが不可能でした。しかし先ほどのお爺さんのケースで、ようやく疑惑が確信へと変わりつつあります。それは架空請求詐欺のメール送信および取り立て電話です。
他人の携帯電話を踏み台にして大量の携帯電話番号宛に3〜5分間隔で終日発信するなどは、現時点では架空請求詐欺の取り立て電話くらいしか思いつきません。闇金の取り立てならば発信先が携帯電話ばかりになることはないでしょうからね。パケット通信は、おそらく携帯電話宛に請求メールを送信するために利用されたのでしょう。
●予防策はあるのか
自分の携帯のクローンが存在するかどうかを確実に確認する方法というのは思いつきませんが、一つの方法としては自分の携帯電話の電源をオフにした状態で自分の携帯に電話をかけてみることです。もしもその状態で呼び出し音が鳴るようであれば要注意です。また、どの携帯電話にも「料金情報」をリアルタイムで確認できる機能が備わっていると思いますので、時々これをチェックして被害を早期に発見することも大事でしょう。クローン携帯は主となる携帯電話の電源がオフのときでないと使用できないようなので、なるべく電源は入れたままにしておくのも予防策となるでしょう。
さらにこうしたクローン携帯は、ショップで機種交換をする際にメモリデータがコピーされ悪用されると言う可能性が濃厚と思われますので、なるべく正規のショップで購入するほうが賢明です。仮設店舗やネット通
販はあまりお奨めできません。
●もし被害に遭ってしまったら
実際にクローン携帯によると思われる不審な請求を受けた場合には、「自分は利用していない」ということを電話会社に証明するために、多少不便であっても電話本体を電話会社(代理店ではなくキャリア)に次の請求日まで預かってもらうという方法も有効かと思われます。しかし残念ながらクローン携帯の存在を否定しているキャリアではそういう対応はしてくれないようです。ならば弁護士や公証人などに預かってもらう方法もありますね。これでパケット通信や音声通話が発生したならば電話会社もクローンの存在を疑わざるを得ないでしょう。
PAGE END
|