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  アポイントメント商法
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時々テレビの報道番組で悪質デート商法の手口を潜入取材している様子を見ることがありますが、そのほとんどは出会い系サイトを営業の舞台として利用しているケースですね。 そこで今回は、こうしたデート商法の具体的な手口と被害実例をご紹介することにします。

デート商法というのは、毛皮や宝石や絵画など、もともと高額な商品をさらに相場の数十倍の値段で売りつけるような悪質な会社の販売員がデートを装って消費者を呼び出し、そのまま強引に契約を取る行為で、本来の目的を継げずに消費者を勧誘するアポイントメント商法の一種として消費者契約法でも規制している違法な商行為で、契約の取り消しが主張できるものなのです。しかし番組のインタビューでも「はっきり言って出会い系サイト以外ではもう営業できない」と販売員自らが告白していることからも、出会い系サイトが営業手段の要として利用されていることは明らかな事実と言えます。


●これまでのアポイントメント商法

ではアポイントメント商法の勧誘方法に関して、従来と最近とではどのように変化してきたのでしょうか。インターネットが一般に普及する前は、主な勧誘手段はハガキによるものでした。実際にアポイントメント商法をしていた人から聞いた話しだと、まず最初に、「あなたは当社が実施したモニターキャンペーンに選ばれました。ハワイ旅行など豪華なプレゼントが当たる抽選を受けられますので一度お電話を下さい。」と書いたハガキを大量 に送付します。そして不用意にも電話をしてきた人に抽選会場への来場アポを取り交わし、本来の目的である高額商品の販売を行なうと言うものです。もちろん抽選で高額賞品が当たることなどありません。せいぜい数百円の粗品しか当たらないように仕込まれているからです。このように、本来の目的を告げずに会場に呼び出して実際には売買契約を行なう行為が、典型的なアポイントメント商法と呼ばれるものです。

しかしこの方法は効率が悪かった。何故なら販売員は見込み客リストを作るために役所に出向いて住民票の閲覧を行い、見込み客の住所・氏名を1件あたり数十円のお金を支払って転記してくる必要があります。1週間あたり最低でも300人にハガキを送りますので、この名簿料とハガキ代、印刷代だけでも毎回3万円以上かかります。しかしこうした販売方法を行なう会社の販売員は基本的にはフルコミッション(完全歩合)制であるため、勧誘に係る費用はすべて販売員の自腹なのです。それでいて電話がかかってくる確立は10%未満で、最終的な契約成立となるとわずか1〜2%とのことでした。だから調子の悪いときは働けど働けど赤字が増えるばかりだと嘆いておりました(笑)。

そんな中、目をつけたのが出会い系サイトです。


●現在のアポイントメント商法

男性なら良く分かると思いますが、出会い系サイトで実際に女性とデートの約束にまでこぎつけるのは至難の業です。(私は知りませんよ利用したことがないので)いくら創意工夫をこらして熱いメッセージを送りつづけても、返事すらもらえないと言うことも少なくないでしょう。ですから、いざ女性から「一度会いませんか?」なんて返事が来ようものなら舞い上がってしまって、すべてに優先して会いに出かけるのではないでしょうか。それが罠だとも知らずに。逆にいえば、それほど出会い系サイトというものは女性に有利な売り手市場なのです。経費もほとんどかかりません。それでいてアポイントの確率は100%に近いでしょうね。もちろん出会い系サイトを利用する女性がすべて販売員だとは言いません。男性のメールアドレスを収集する目的だけで参加しているアダルトサイトのまわし者であることもあれば、メッセージ交換が有料のサイトの場合には、サクラ会員もいることでしょう(笑)。いえ、大袈裟な話しではありません。現にそれを裏付ける被害報告を多数見てきていますし、私が試験的にいくつかの出会い系サイトのデータファイルを合法的に覗いて見たところ、プロフィールが全く異なる女性にも関わらずメールアドレスがすべて同じものが多数存在し、そのアドレスの所有者を調べるとアダルトサイトのものであったということがありました。このあたりの具体的な話しはすでに前回までの章でご紹介したので省略します。

今回は、そんなデート商法に引っかかってしまった被害者が、なんと逆恨みのあまり脅迫の加害者になってしまったという実話をご紹介します。


●被害者が加害者に

ことの始まりは、WEB110のヘルプデスクに届いた1件の相談メールからでした。

今年の二月に、出会い系サイトで知り合った女性に誘われ某有名宝石店の展示会に行きました。そこで360万円のアレキサンドライトが60万で買えると勧誘され契約を交わしたのですが、クーリングオフの期間が過ぎたらその女性とは連絡をとることができなくなりました。その後、親に言われてアレキサンドライトを鑑定してもらったら1万と言われました。お店に電話したらその女性は辞めましたと言われました。凄く信用していたせいか。絶望して、僕は生まれて始めて自殺を試みるようになりました。今も死にたいです。自殺マニュアルに載っていた薬を大量に飲んでも、トラックに突っ込んでも死ねませんでした。どうか助けてください。

このメールを読んだスタッフ一同の感想は、「ほんまかいな。そんなことで自殺するかな。」でした。しかし弁護士でもない我々が民事的な紛争に介入するわけにはいきませんので、最寄りの消費者センターに相談に行くようにアドバイスを返しました。すると今度は、当の販売会社の正式なメールアドレスから次のようなメールが続々と届き始めたのです。

Subject: 忠告
早々とこの問題から手を引きなさい。まだアドバイスを続けるようなら。どうなっても知りませんよ。HPに住所と名前載せてましたね。お気を付け下さい。

Subject: 死ね
死ね。っていうか殺す。私たちには出来ない事はない。あなた宛てに送られたメールも見れるし、まぁ被害届け位 なら何にもならんからいいけど。こっちが不利になった場合はあなたを殺します。

Subject: フフフ
一つ教えておこう。奴のメールは自動的にこっちに転送されるようにしてある。携帯電話会社も金には弱いからねー。すぐにやってくれたよ。分かったら、とっととこの件から手を引きなさい。殺すよ。

Subject: 殺す
奴が消費生活センターに行ったら、奴とテメーを殺す。法律なんかくそ喰らえ。我々の邪魔をする奴は排除する。

 


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